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(株)北研の新聞広告等の内容をご説明いたします

北研は「10月15日のきのこの日」に関係各紙におきまして、弊社方針についての広告を掲載いたしましたので、内容の説明をお知らせいたします。

 

【シイタケ業界の状況】

現在の生シイタケの生産と販売においては、生産技術の向上や輸入菌棒から生産されるキノコの増加により供給が過剰気味となるとともに、日本の人口減少や高齢化による消費減少も手伝って需給のバランスが崩れてキノコの価格低下が継続していることがあり、生産者の経営危機が訪れています。

特に中国菌棒輸入量の増加は急速であり、当該菌棒から生産されるシイタケは国内生産量の20%程度になると推定されます。

 

【生産者を守るための方策は何があるでしょうか?】

  • 消費拡大のための宣伝活動は業界全体で進めなければなりません。
  • 生産コストを抑えて低価格でも収益が確保できる技術開発は必要です。
  • 生産者の手取りが増えるための流通販売コストの削減も大切なことです。
  • 生産量拡大の大きな要因である中国菌棒輸入抑制対策は急務です。

        

《これらの方策に対する北研の応え》

(キノコの消費宣伝)

  • 大規模な品評会及びレシピコンテストなどを定期的に行います。
  • 食育をはじめ多くのイベントにおいて積極的な活動を行います。
  • 今後も、さらに大きな企画を実行します。

(栽培技術開発)

  • 「上面栽培」をはじめ先進の技術開発を行い、それに対応する多くの品種も輩出してきましたが、これらをさらにブラッシュアップしていきます。
  • さらに大きく時代を変えるような「未来栽培」を提案します。

(中国菌棒輸入抑制)

  • 「どんぐりマーク表示推進」「栽培原産地表示義務」「菌床製造接種地表示推進」など積極的に提案協力していき、これらの効果に期待をいたしますが消費者の認識が徹底するまでには時間(期間)がかかるという問題点を補填するための対策もとります。
  • 中国菌棒には弊社の品種も含めて日本の品種が違法に使用されてきた疑いがありますので、種苗法違反に対しての対応を強化します。

(流通販売)

  • 時代と共に変化している農産物流通販売に協力し、生産者が再生産可能な手取りを得られるシステムを提供します。

 

【中国菌棒対策の課題】

中国企業は技術開発力の向上が目覚ましく、シイタケにおきましては栽培技術以外に品種開発力向上も目を見張るものがあり、ついに日本への新品種登録がなされることになりました。

自前の品種登録においてはその影響が大きく、さらなる菌棒輸入量の増加を招くことにもなりますので、何とか緊急の対策を打つことが必須です。

 

【今後につながる対策を】

さらなる技術開発や高性能品種の作出を急ぐことが大切ですが、中国においては国策で各種の手厚い補助や政策があり製造コストの安さも手伝って、当面は日本における輸入菌棒の優位性を抑えることが困難です。

そこで、国内業界と中国企業との適時の話し合いができる状態を作る事を目指します。

今までは話し合いの土壌さえもありませんでしたが、今回の品種登録の動きに合わせて、弊社は海外企業の日本へのシイタケ新品種登録申請における申請委託業務を引き受ける事でつながりを持ち、一定の影響力を確保することで業界の窓口となり菌棒流入に対する防波堤の役目ができればと考えております。

 

このことは一見すると、中国企業へ協力するように感じられるかもしれませんが、日本のシイタケ業界の危機を回避するための数少ない方策であると判断し、考えをつくして決断いたしました。

他に根本的な対策があればと思いますが、現状におきましては見当たりません。

このことをご理解いただきまして、皆様のご賛同とご支援をよろしくお願いいたします。

 

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