インタビュー
北研の力は、人の力。
現場から伝える情熱と信頼
北研では定量的な実績だけでなく、人を大切にしたものづくりの想いも重視しています。研究開発者、種菌製造スタッフ、営業・支援担当者など現場で活躍する社員7名のインタビューを通じて、それぞれの熱意やストーリーを発信しています。日々の仕事に懸ける想いや苦労、喜びの声を紹介し、新規の生産者様やお取引先にも北研の専門性と信頼性を感じていただける内容です。「今日のきのこ美味しい!」と言ってもらえる瞬間のためにー社員一人ひとりが抱くそんな想いと情熱を、ぜひ感じ取ってください。
信頼できる品質のために
北研が新品種を開発するにあたり、最も大切にしていることは、お客さまである農家さんや、きのこの生産会社様が望む形質や性質のきのこを具現化することです。
近年、栽培環境は厳しさを増しており、光熱費を始め、トレイや袋などの資材、さらに栽培のもととなるオガコなど、全体的なコストが高騰。そのため、北研特有の見た目が大きくキレイなきのこだけでなく、生産コストを抑えた環境で、安定して生産出来る品種を求められることもあります。
目に見える直接的なコスト以外にも、多くの人手を必要としない、収穫の手間が少ないきのこが欲しいというニーズも増えています。これらの具体的な声は、営業員がお客さまから直接聞き取り、私たち研究員にフィードバック。このような現場の声は、研究開発を進める上で日々参考にしています。
また、新しい品種をリリースした際には、開発担当である私も現地へ赴き、栽培のアドバイスを行いますので、お客さまから生の声を伺う機会もあります。
生産者さんが本当に求めるものを把握し、ニーズを限りなく具現化したきのこを開発すること。
それが、私たちのミッションとなっています。

品質管理と性能維持
研究所で開発された品種は、最新設備を整えた製造工場で、徹底した品質管理体制のもと種菌製造を行います。
種菌製造において重要なことは、雑菌のいないクリーンな種菌であることはもちろん、生産者さんにとって作業上使い勝手が良く、最終的に売上に貢献できる種菌を安定的に生産することです。菌株の選抜から始まり、研究所と共同で取り組んでいる性能試験を経て、目視による最終検査、「鑑別」を行います。
鑑別の前工程で実施される性能試験は、品種ごとに栽培特性を十分に発揮できているか確認する重要な試験です。私たちは、ステップごとに厳しい基準で選別を行い、本当に良品の種菌だけをお客さまにお届けしています。
私は主に目視でのチェックを担当していますが、ちょっとした変化に気づくことができるよう、常に意識しています。菌は生き物で、日々成長し、状態も変化していきます。だからこそ、少しの変化も見逃さない観察力が重要になってきます。
生産者さんと直接お会いする機会は多くありませんが、ご要望に添える種菌がお届けできるように、細心の注意を払って、日々の管理を行っています。

導入から販売までトータルサポート
既存の生産者さん、新規で栽培を始めたいというお客さま、両者への種菌販売、栽培サポートを担当しています。新規で始めたい方への対応で重視していることは、最初の打ち合わせです。希望する生産量、予定している栽培環境などを必ずヒアリングしてから販売するようにしています。種菌を販売する以上、お客さまには毎年良い結果を出して欲しいと思うのは当然のこと。諸条件を確認し、環境に合わせた栽培指導だけではなく、適切な資機材の提案も実施して、最善の状態で栽培のスタートを切れるようにしています。
既存のお客さまには、必ず定期巡回を行い、防虫対策、毎年問題となる暑さ対策など、季節に合わせた注意喚起や、現在の栽培状況に合わせたアドバイスを行っています。
私たち北研が行っているのは、いわゆる「物売り営業」ではありません。いかに、お客さまの生産力アップに貢献できるかを考え行動すること。
あくまでも種菌販売はお客さまの大きな成功のための、最初の1歩にすぎません。
「生産者さんと一緒に栽培をしていく」。根底には、その気持ちがとても強くあります。

サンマッシュを世界へ!
ベトナムから東南アジアへ
2024年に設立したベトナム法人の一番の目的は、きのこ産業の底上げ。
ベトナムを起点に東南アジア周辺国への進出も視野に入れています。
同時にサンマッシュの普及も考えています。日本にはサンマッシュ生産協議会がありますが、現地でも同様の組織を作りたいと考え、活動しています。
日本とベトナムでは、気候はもちろん、きのこ栽培に使用される樹種も異なります。
今後はベトナムの環境に合わせた品種開発、栽培技術の改良を行い、ベトナム、東南アジアの産地化を目指しています。

サンマッシュを世界へ!
中国で高まる品種ニーズ
きのこの生産量が豊富な中国。そのような成熟した国で私たちがお手伝いできるのは、良い品種の提供です。現地のお客さまが希望する栽培温度や培養日数、きのこの色味や肉厚などの品質が、高い評価を獲得。北研のきのこには、栽培の安定化と経営の健全化への期待が寄せられています。
今後は現地が望む品種の研究開発をさらに推し進め、しいたけだけではなく、えのきたけなど数多くのきのこの品種でライセンス契約を締結すること。それが、市場規模が異なる中国において、今後の挑戦であり、展望です。

生産者の未来をバックアップ
「栽培者が有るから会社が在る」と社是にあるように、私たちは生産者を第一に考えて行動しています。
近年は新規参入の方が増えています。農家兼業で行いたい、福祉事業所で入所者のために栽培をしたい、きのこ専門で始めたいなど、目的はそれぞれ。そのため、栽培が始まると「上手く育たない」「育ちすぎてしまった」という、困り事の声を聞く機会が多くあります。その際は、本職である私たちの出番。栽培指導が最も重要となるため、メールやLINEによる聞き取りを始め、時には直接現場に訪問する回数を増やすなど、状況に合わせて対応しています。
それぞれの環境によって、生育に及ぼす影響は異なります。温度を上げれば育つという単純なものではありません。
湿度も絡み、それらのバランスを適切に把握する必要があるため、直接栽培現場を訪問する機会が重要になります。
もちろん、そこには私たち営業員の経験値やスキルが必要になりますが、弊社には、かかりつけ医として生産者一人ひとりに的確な指導ができる人材が揃っていると自負しています。
また、栽培が上手くいった先には、卸先の選定が必要です。市場や仲卸さん、直売所など、出荷量に合わせて最適な販売先を提案。生産者さんの販売エリアをリサーチして、紹介するようにしています。
種菌を販売して終わりではなく、栽培指導、出荷先の選定、場合によっては卸先の追加提案も行いサポートします。
栽培や販売は生産者さんの事として捉えるのではなく、全て自分事として考える。だからこそ、弊社のスタッフは深く考え、フットワークの良い行動ができるのだと思います。

育てる喜び、食べる喜びを伝えたい!
生産者さんが作り上げたきのこを、多くの方に美味しく召し上がっていただきたい。育てる喜びも体験して欲しい。この「私たちの思い」を実現するために、北研ではさまざまな取り組みを行っています。
例えばスーパーのバイヤーさんや消費者の方には、きのこの保存方法や、より美味しく召し上がっていただける食べ方などを直接お伝えする機会を設けています。
きのこは食材として一般的ですが、意外と知られていないことが多いため、そのような取り組みを実施しています。また、幼稚園、小中学校の子供たちを対象に、「北研食育活動」を行っています。きのこの育ち方や育て方の話はもちろん、しいたけ菌床を使った収穫&栽培体験を実施。出来上がったしいたけを給食で使用し、自分たちが育てたきのこの美味しさを味わえるようにもしています。
他にも「美味しさの見える化」をコンセプトに、キッチンカーで全国各地に出店。即売会だけでなく、しいたけを使用したピザトーストなど、生産者さんのきのこを使った多彩なメニューを開発し、販売中です。その土地の生産者さんを紹介するだけではなく、きのこを美味しく食べられるメニューを販売することで、より身近な食材であることをアピールしています。さらに、加工食品の開発にも着手。しいたけのピクルスや焼きしいたけ専用の調味料をスーパーなどに卸しています。
目標はきのこの美味しさを改めて認知してもらうことで、国内のきのこの消費量を増やすこと。「今日のきのこ美味しい!」。
この声が、全国各地の食卓から聞こえることが、私たちの願いです。

